◎心臓の
◎心不全の新しい治療装置
うっ血性心不全とは、心臓の力が弱り、体の組織に十分な血液（つまり酸素）が行き渡らない状態です。心不全の治療の基本は薬で、その他、心室再同期療法（両心室ペーシング）を初めとしていろいろな手段がありますが、最近注目されているのがＡＳＶと呼ばれる陽圧呼吸装置です。
心不全をはじめとして、様々な循環器疾患に睡眠呼吸障害が合併していることが知られるようになりました。睡眠時無呼吸が心不全に合併すると、心不全が悪化することから、持続陽圧呼吸（ＣＰＡＰ）がその治療法として用いられるようになりました。ＡＳＶはＣＰＡＰと同様に陽圧呼吸療法の一つですが、ＣＰＡＰをさらに改良した装置といってよいでしょう。
ＡＳＶは、もともと急性心不全の呼吸管理に用いられてきましたが、最近では、睡眠時呼吸障害の有無にかかわらず、使用することで急性や慢性の心不全を改善することがわかってきました。当院に来られている患者さんの中にも、心不全で入院後にＡＳＶを使用して体調が良くなった方が複数おられます。装置は大きくなく、自宅でも使いやすくなっており、今後は在宅酸素療法と同様に普及していくと考えられます。
◎開業23周年を迎えました
1988年（昭和63年）11月に下判田にオープンして丸23年がたちました。当初はベッド4床の診療所としてスタートしました。1997年（平成9年）に、２床のベッドをもつ診療所として、現在地に移転しました。移転後、デイケア（通所リハビリテーション）と訪問看護事業(その後廃止)を開始しました。平成12年に介護保険法が施行とともに、居宅介護支援事業（ケアサポートやました）も開始しています。平成19年6月にはデイケア棟を新築、認知症対応型通所介護（デイサービス碧）も併設しています。
23年間何とか医療・介護事業を続けてこられましたのは、当院にきていただいている患者の皆様・利用者の皆様のお陰と深謝しております。今後も、身近なかかりつけ医かつ介護事業者として、院長初め、職員一同努力してまいりたいと思っておりますので、なにとぞよろしくご指導のほどをお願いいたします。
（以上 院長）
◎口腔ケア”について
口腔ケアとは、高齢者のための介護法です。高齢者の口腔内は、様々な問題が起こります。歯周病や食べ物カスの停滞、義歯の清掃不良、口腔乾燥、舌苔(舌に付いた汚れ)等が代表的なものです。口腔ケアにより、歯磨きや歯の手入れをすることによって、口の病気を防いだり、リハビリで咀嚼機能(噛む力)や舌の動きを回復させる事ができます。
高齢者になると、口の中の細菌が繁殖しやすくなり食べ物を誤って肺に吸い込んで、誤嚥性肺炎になることもあります。
＊口腔ケアと誤嚥性肺炎＊
高齢の方は、唾液の分泌が減り、口腔内細菌が繁殖しやすくなります。病気や加齢などにより飲み込む機能や咳をする力が弱くなると、口腔の細菌や逆流した胃液が誤って気管に入りやすくなります。その結果発症するのが誤嚥性肺炎です。寝ている間に発症することも多く、高齢者では命に関わるケースも少なくありません。近年、口腔ケアにより歯や粘膜の清掃をしっかり行い、同時に食べたり飲み込んだりする機能を高めることで、誤嚥性肺炎を予防できることが分かってきました。
誤嚥性肺炎予防の２大ポイントは｢口腔の清掃｣と｢機能回復｣です。歯磨きなどにより口の中を清潔にし、細菌を減らします。そして食べたり飲み込んだりする摂食・嚥下機能を回復させることも大切です。口腔の細菌除去と機能回復がケアの両輪となり、誤嚥性肺炎を予防します。
＊口腔ケアのメリット＊
高齢者の口腔環境を整える事でどんなメリットがあるのでしょうか？
① 食事を美味しく食べられる。
② 壮快感を得られる。
③ 誤嚥性肺炎の予防
④ コミュ二ケーションの円滑化
などが挙げられます。
食事を美味しく食べる事は、人間の基本的欲求であり、QOL(生活の質)の向上にも大きく寄与するものと言えます。年をとっても食事の楽しさを実感出来るよう、口腔ケアを心掛けましょう！ (看護師 川野 友美)
◎新入職員自己紹介
今年10月3日より「デイケアやました」の介護職員として働くことになりました足立智美（あだちともみ）です。三重町から通っています。三重に所縁（ゆかり）のある方は気楽に声をかけてください。三重町にあるデイサービスで4年間勤めていましたが、新しい環境になり、一から勉強のつもりでいます。まだまだ覚えることが多く、ご迷惑をおかけすると思いますが、利用者の方が楽しく通っていただけるよう笑顔で接していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
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