山下循環器科内科ニュースNo.142  2012年11月1日発行 (隔月発行)

◎心臓の

 

◎ご存知ですか? ロコモティブ シンドローム(運動器症候群)

ロコモティブ(以下ロコモ)とは聞きなれない言葉ですが、「骨や関節、筋肉など体を支えたり動かしたりする運動器の障害により今までの生活に支障が出やすい危ない状態」を日本整形外科医の学会が5年前に名づけたものです。

 日本人の平均寿命は男性が79歳、女性が86歳になりました。ということは、すでに65歳以上の大半の方は85~90歳以上まで長生きできることを意味しています。しかし何もしなければ老化にともない、筋力もバランスもおとろえて転んだり歩けなくなったりしかねません。「ロコモ」は寿命がつきる時まで元気に歩けるためには、寝たきり予備軍の危ない状態に早く気づいて積極的に予防しようという考えからうまれた言葉です。言い換えれば長寿に耐える足腰づくりのすすめです。

 幸い筋力や体の柔らかさやバランスを保つ力はトレーニングで鍛えることができます。腰やひざの痛みがあっても、無理のない程度に動かして腹筋や背筋、太ももやふくらはぎの力を鍛えることで痛みが軽くなることも分かっています。

 ロコモが心配になる方は、今まで病院で骨粗しょう症や骨折経験、変形性(股または膝)関節症、脊柱管狭窄症と診断されていることが多いと思います。転倒と痛みに気をつけながら、今までの治療に運動を加えてみてください。  

 最後にご参考までに7つのロコチェックを紹介します。

  @  家の中でつまずいたり滑ったりする

  A  階段を上るのに手すりが必要である

  B  15分くらい続けて歩けない

  C  横断歩道を青信号で渡りきれない

  D  片足立ちで靴下がはけない

  E  2s程度の買い物をして持ち帰るのが困難

  F  家のやや重い仕事が困難である

 ロコチェックで思い当たることがある方に簡単に取り組める運動としては爪先立ち(一度に10~20回)、スクワット(一度に5~6回)、片足立ち(30~60秒)などを1日3回程度から始めてはいかがでしょうか。転倒しないために手すりやしっかりした台・いすを用意して、痛みが出れば中断し医師に相談してください。(理学療法士  山下 朱美)

 

◎ノン(non)HDLコレステロールとは?

 ノンHDLコレステロールとは総コレステロールからHDL(善玉)コレステロールを引いた簡便な動脈硬化の指標です。超悪玉のレムナントリポ蛋白などを含むために、LDL(悪玉)コレステロールよりも、動脈硬化性疾患の予測となりうると考えられています。このため、2012年改定の動脈硬化性疾患予防ガイドラインに入れられました。170mg/dl以上がスクリーニングの基準と考えられています。今後の健康診断のご参考にされてください。

 

◎高校生の介護実習を受け入れます

 今年4月に大分県立大分南高校に福祉科が新設されました。その第1期生の実習を、デイケアやましたとデイサービス碧(みどり)で受け入れることになりました。112日から約3週間にわたって実習があります。3名の男子と1名の女子生徒が配属されます。将来の介護福祉士を目指している若い人たちの指導をすることは、私ども職員にとっても勉強になりますし、光栄なことです。一人前になるお手伝いですので、責任もあります。職員一同で協力していきたいと思います。

 

◎上部消化管用内視鏡(胃ファイバースコープ)を更新しました

 このたび、新しい胃ファイバースコープを購入しました。7年ぶりの更新です。あたらしいスコープはやや細く、挿入や観察がしやすくなっています。ご期待下さい。(以上、院長)

 

◎新入職員自己紹介

9月下旬より入職しました看護師の柴田直子です。大分市に引っ越してきてもうすぐ1年になります。まだ慣れずにご迷惑をかけることも多いですが、患者様が安心して医療を受けられるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

 

 10月下旬に看護師として入社しました伊藤美香です。久しぶりの看護師復帰ということもあり、毎日が勉強の日々ではありますが、患者さんに安心して受診していただけるように、親切・丁寧にを日々心掛けて頑張っていきたいと思います。宜しくお願い致します。

 

退職者(お世話になりました。)介護福祉士 田中美菜  労務 吉浪和美

 

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