山下循環器科内科ニュースNo.147 2013年9月1日発行 (隔月発行)

◎心臓の

◎尿酸値と高血圧、腎機能の関係

 尿酸とは体の老廃物のひとつです。尿酸が増えると痛風という病気になります。痛風は関節炎を起こし、足指の痛み、ひどくなると膝や肘の関節痛もおこします。尿酸値が高いと、腎障害をきたし、反対に、腎機能が悪いと、尿酸も高くなります。尿酸はまた、高血圧の発症とも関係しているとのデータも出ています。さらに、尿酸が高いと、糖尿病腎症における腎機能低下も促進するといわれています。

 尿酸値を正常に保つためには、食事としては節酒、肉汁やレバー、魚卵などを控え、魚の干物を食べ過ぎないなどの注意が必要です。肥満も要注意です。酒では、特にビールが悪いですね。水分をしっかり摂ることも大事です。治療としては、尿酸合成を抑える薬や排泄促進薬があります。

◎脳梗塞の再発予防

 脳卒中は肺炎についで、日本における死因の第4位となっており、寝たきりの原因の第1位です。これは脳卒中急性期死亡の減少と後遺症患者の増加によるものであり、脳卒中慢性期の再発予防が重要となっています。

脳卒中の中でも最も多いのが脳梗塞ですが、再発予防は生活習慣病など危険因子の管理と抗血栓治療が主体となります。危険因子の管理では第1に高血圧の治療が大切です。140/90mmHg以下にすることが推奨されています。次に糖尿病の管理です。ヘモグロビンA1cを6.5%以下に保ち、さらに血圧を上記より厳しい130/80mmHg以下に維持すると、再発が強力に抑えられたという報告もあります。さらに、高コレステロールの治療も重要です。

心臓が原因でない脳梗塞の再発予防には、アスピリン、クロピドグレル、シロスタゾールなどの抗血小板薬が用いられ、心房細動による脳梗塞(心原性脳塞栓症)では、ワルファリンや新しい抗凝固薬のダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバンなどが使用されます。(以上院長。近着の内科学会雑誌より)

 ◎気管支喘息(喘息)の予防法

 秋は1年中で一番、気管支喘息発作を起こしやすい時期です。

 9月中旬以降になると、気温がぐっと低下し、前日までの暑さがうそのように涼しくなったり、台風が来たりするなどして、天気の変化とともに朝晩の気温差が大きくなるために、発作を起こす方が多くなります。

<気管支喘息とは>

 気管支は喉と肺とをつないでいる重要な管です。

 気管支喘息は、この気管支に炎症が起こって狭窄し、激しい咳や「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴が起こり、呼吸困難となる病気です。

<気管支喘息の原因・・・大きく3つの原因が考えられています>

1.気温や天気の変化

2.ほこり、ダニ、排気ガスなど空気中の粉塵

3.疲れとストレス

<日常生活でできる予防法>

1.発作が起こりやすい条件を知っておく

 発作が起きた時間帯やその時の行動、食べ物、精神状態などを記録しておき、自分がどんな時に発作を起こしやすいかを知ることで、あらかじめ対処して

 発作を防げることも少なくありません。

2.発作の前触れを見逃さない

 疲労感、痰を伴わない乾いた咳、微熱、喉から胸の上部の違和感、くしゃみ、

 鼻水などの前触れを見逃さず、体を休めて早めに薬を使用するなど対処することが大切です。

3.衣服や部屋の温度の調節

 秋口など最低気温が20度以下になってくると発作が多くなるので、朝晩は衣服を1枚多く着たり、部屋の温度をできるかぎり一定に保つなどし、気温差を大きくしないようにする。

4.喘息を悪化させる原因物質を取り除く

 ダニやホコリ、ペットの毛、香料、塗料、鎮痛剤など、気管支を刺激して発作を誘発する原因を日常生活の中からできるだけ取り除きましょう。

5.疲れやストレスをためない

 疲れている時は無理をせず、十分に休養することが大切です。また、ストレスは早めに解消するように心がけ、少しでもリラックスできる時間を持ちましょう。

このように日常生活で注意していても、喘息の発作は起きることはあります。

発作が治まらない時は迷わず、呼吸器科やアレルギー科など、喘息の専門医を受診しましょう。(看護師 伊藤 美香)

◎新入職員自己紹介

 71日より「デイケアやました」で介護福祉士として働いています、高下愛です。豊後大野市犬飼町に住んでいます。趣味はドライブで、休日は友人や家族と出かけることが多いです。好きなスポーツはバレーボールです。

 以前は三重町の老人保健施設で働いていました。デイケアの仕事は初めてですので、未熟なところもあると思いますが、よろしくお願いします。

◎退職者(お世話になりました) 731日付け 清水小百合(介護福祉士)

 

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