山下循環器科内科ニュースNo.149 2014年1月1日発行 (隔月発行)

◎心

◎新年のご挨拶

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。新しい年が皆様にとって、良い年でありますよう、心からお祈りいたします。

昨年、当院は開院25周年を迎えました。年も改まり、気を引き締めて今年も医療、介護の両面で頑張ってまいりたいと存じます。なにとぞ、よろしくお願い申し上げます。

◎新しい高血圧治療ガイドラインができます

 新しい高血圧ガイドラインが今年発表されます。前回は2009年でしたので、5年ごとの改訂です。まだ、十分には明らかにされておりませんが、概要としては、家庭血圧の重視、血圧正常値の見直し、第1選択薬からβ遮断剤が除かれるなどです。種々のエビデンス(証拠)に基づいたものになると予想されます。発表され次第、お知らせしたいと思います。

◎心臓リハビリテーションとは

 脳卒中のリハビリテーションはよく知られていますが、心臓リハビリテーション(心リハ)という言葉は、みなさんにはなじみが薄いのではないでしょうか?

 心リハとは、医師、看護師、理学療法士、栄養士、検査技師、薬剤師、臨床心理士、健康運動療法士などの多職種がかかわって、心疾患を有する患者さんの身体的、心理的、社会的機能を最適にし、基礎にある動脈硬化の進行を安定させ、遅らせ、また減らすことにより、死亡率や病気にかかる率を減らそうという試みです。基本的には運動が中心になるでしょう。

 たとえば、安定型狭心症(一定の労作でのみ出現する狭心症)では、運動療法した群で、しない群に比べ、運動する能力や生活の質の改善が得られ、再入院も少なかったということです。また、心臓の能力が低下している心不全の患者さんでは、週に2〜3回の運動療法で、心事故が回避でき、死亡も減少したということです。

 運動療法は血圧を低下させ、LDLコレステロールを低下させ、HDLコレステロールを増加させ、血糖を低下させます。

 実際のやりかたですが、3〜5回/週、強さは息切れのない中等度の運動、時間は150〜300分/週が良いといわれています。息切れのない運動といっても、人によって違います。普通の歩行(3METSの強さの運動)で何ともない人は速歩(5METSの強さの運動)を、速歩で何ともない人は階段上り(6METS

をやってください。階段上りができれば十分です。いつ運動をすればよいかですが、できれば食後1時間後くらいが望ましいともいわれていますが、いつでもよいというのが最近の考え方です。(以上、院長)

 

◎肩こりについて

 みなさんは肩こりに悩んでいませんか?

 人間は二足歩行をするために、もともと首や腰に負担がかかりやすい体をしています。首や肩にかけての筋肉が姿勢を保つために緊張し、血行が悪くなって、重く感じるのが肩こりです。

 肩こりをひきおこす主な要因としては、筋肉疲労と血行不良、末梢神経の傷などが挙げられます。貧血、低血圧、高血圧などの病気がある時も肩こりをおこしやすいそうです。そのほか、目の病気があったり、視力に合わない眼鏡をかけつづけていたり、歯のかみ合わせが悪い、虫歯があって片方の歯でしかものをかめない、などが原因になっている場合もあります。

 肩こりによる刺激でブラディキニンやヒスタミンという痛みをおこす物質

(発痛物質)が作られ、感覚中枢に作用して痛みをおこします。この時、プロスタグランディンという物質も作られており、これが炎症をおこしたり、シナプス(神経終末)に作用して、痛みを増強させたりします。痛みがあると、その部分が緊張してしまい、また筋肉が硬くなって、こりを繰り返します。

 肩こりの予防・対策としては、首や肩の筋肉に緊張が続かないよう正しい姿勢を保ち、普段から体を動かすことが大切です。また、蒸しタオルなど患部にあてて温めてみましょう。ゆっくりと入浴して、体全体を温め、リラックスして疲れをとるのも良いでしょう。温めることで、筋肉の血行が促進され、血流が良くなり、肩こりの軽減が期待できます。また、患部をマッサージしてもみほぐすことも血流を改善し、硬直した筋肉を柔らげる効果につながります。消炎鎮痛成分を配合した外用薬(湿布薬)により、痛みを初期の段階で抑え、痛みの悪循環を防ぐこともできます。

 肩こりによる症状がなかなか改善しないときや、頭痛、胸の痛みなど別の症状を伴う場合は、専門医を早めに受診して下さい。(看護師 三浦貴子)

 

◎新入職員紹介

デイケア厨房職員 安達彰子 2013年12月より。よろしくお願いします。

◎退職者

デイケア厨房栄養士 岩本由紀子 2013年11月20日付 お世話になりました。 


 
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