山下循環器科内科ニュースNo.151 2014年5月1日発行 (隔月発行)

◎心 

◎高血圧ガイドラインが改訂されました

 150号で書きましたように、新しい高血圧治療のガイドラインが発表されました。主な改訂点は

@診察室の血圧より家庭血圧の方が重視されるようになった、つまり、家庭血圧の方がより通常の血圧を反映しているとみなされたこと。

A降圧目標がやや緩くなって、中高年者の診察室血圧が今まで130/85以下であったのを、140/90未満とするなど。しかし、慢性腎臓病や糖尿病患者さんでは、今まで通り130/80未満です。

A第1選択薬からβ遮断剤がはずれて、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、ARB、利尿薬の4種になったことなどです。

最近、テレビや新聞などで、血圧はもっと高くても元気でいられるなどと、誤った報道がなされているようですが、上記のガイドラインは多くの科学的データに基づいたものですので、安易にマスコミを信用せず、高血圧の方はきちんと血圧治療を受けてください。(院長)

AEDで助かる命

 当院では先日、南消防署の救急救命士の方を迎え、心肺蘇生法・AEDの使い方について実演、実施を行いました。人が倒れて意識を失った場合、心臓が心室細動という不整脈を起こしている可能性があります。心室細動とは、心臓の血液を全身に送り出す場所(心室)がブルブル震え(細動)血液を送り出せなくなった状態です。心臓が原因の突然死の多くはこの心室細動を起こしています。

 もし目の前で人が倒れたら・・・一般市民が出来る一次救命処置を紹介します。

 

 

 

1.二次災害を防ぐため、まず周囲の安全を確認する。「誰か来てください!人が倒れています。」

2.肩をたたきながら声をかける。

3.反応がなかったら、大声で助けを求め

119番通報とAED搬送を依頼。「あなたは119番通報してください。あなたはAEDを持ってきて下さい。」

4.呼吸を確認する

5.普段どおりの呼吸がなかったら

すぐに胸骨圧迫を30回行う。

 

6.胸骨圧迫の後、人工呼吸を2回行う。

 

(血液や嘔吐物などにより感染の危険がある場合、

 人工呼吸は行わず胸骨圧迫を続けます)

胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返す

7.AEDが到着したら電源を入れ、電極パッドを胸に貼る。(電極パッドを貼る位置は電極パッドに書かれた絵のとおりにしっかりと貼ります。体が汗などで濡れていたら、タオル等で拭きとってく  ださい。)

8.傷病者から離れAEDに心臓のリズムを解析させる。

 

 

9.傷病者から離れ、ショックボタンを押す。

 

 

 

 

 

 

 1年間に6万人。これは毎年日本で心臓突然死でなくなる人の数です。AEDがひろがりつつある今、必要なのは突然倒れた人に声をかける勇気です。そんな時に勇気をもって一歩ふみだせるように、心臓マッサージとAEDの講習会にぜひ参加してみてください(看護師  柴田直子)

◎新人職員自己
紹介

 ○3月より入職しました看護師の押領司彩乃(おうりょうじあやの)です。子供の頃から育ってきたこの地域で働けることを嬉しく思っています。まだまだ未熟でご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが、患者さまが安心して医療を受けられるよう、笑顔を絶やさず一生懸命頑張りたいと思います。よろしくお願い致します。

 

4月からデイケアやましたに入職しました精神保健福祉士の飯田佳奈(いいだかな)です。少しでも早く皆様のお役に立てるよう頑張ります。趣味は読書と映画鑑賞です。よろしくお願い致します。


 
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