山下循環器科内科ニュースNo.126 2010年3月1日発行 (隔月発行) |
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◎デイケア便り 「美術教室わくわく」を始めました
新しい建物に移った「デイケアやました」も3年目を迎えました。この間地域の方々にはたくさんのご協力をいただき、今もボランティアで多くの方に支えてもらっています。職員一同厚く感謝しております。皆様の信頼とご期待には日々の仕事で応えていきたいと思っております。
さて、当デイケアでは昨年の6月から「美術教室わくわく」を始めました。講師は深田陽一先生、大学で美術を専攻された若くて元気のいい先生です。
教室が始まったころは、物をつくるにも絵を描くにも｢無理ムリ｣と尻込みしていたお年よりが、１ヶ月２ケ月たつうちに顔つきが変わってきました。花瓶敷やコースターを手造りの編み機で織ったり、陶土で作った小皿を七輪と中華鍋の簡易窯で焼き上げたり、本格的な写生画に挑戦したり・・・・とどきどき、わくわく、おっかなびっくりしながらご自分の世界を豊かに表現されてきました。
先生の人柄と技量あっての変化ですが、教わりほめられながらそれぞれの作品に取り組んでいる時間は、「静かにろうそくは燃え」とでも言いたい充実した雰囲気があります。
今は障害に関係なく多くのお年寄りが参加されています。作品を仕上げていく苦労と完成した時の達成感は、出来不出来にかかわらず大きな喜びと自信につながります。１か月に１作品くらいを目安に、できあがった作品は家に持って帰ったりデイ室に展示したりしています。
私たち職員が何より嬉しいのは、こういった自分の世界を表現する創作活動が、喜びや楽しみ、満足感や自信となり、心やからだに張りをもたせることです。明るく表情豊かになったお年よりを見ると、人は内面から伸びていく力があり、いくつになっても変わっていく可能性を持っているのだと感じさせられました。もちろん結果として、心身の活性化、集中力や意欲の向上、疲れにくさ、気持ちの明るさにもつながってきています。
「美術教室わくわく」は、毎週月・火・金曜日の１０〜１２時に行っています。興味のある方は一緒に作品を作ってみませんか？楽しい時間になりますよ。
（デイケア 看護師・秋元明美 理学療法士・山下朱美）
◎脂質異常症(高脂血症)について
血液中のLDL(悪玉）コレステロールや中性脂肪（トリグリセリド）が過剰な状態またはHDL（善玉）コレステロールが少ない状態を脂質異常症といいます。従来、高脂血症と呼んでいましたが、日本動脈硬化学会で脂質異常症と改名されました。原因としては、遺伝、体質、食生活の欧米化、運動不足などがあります。血液中のLDLコレステロールが増えると、動脈硬化を促進させ、脳梗塞や心筋梗塞などの病気を引き起こす原因にもなります。そのような病気にならないためにも、今から気をつける必要があります。
ここで普段の生活習慣を振り返ってみましょう。まずは食生活を見直してみましょう。
・一日三食が基本です。
・腹八分目を心がけ、肉よりも魚を多く摂りましょう。
・間食を控え、夜食や寝る前の食事は控えましょう。
・食物繊維を多く摂りましょう。
・外食する場合は野菜を多く摂り、丼ものよりも定食にしましょう。
・揚げ物は衣をとって食べ植物性の油を使うのもお勧めです。
・しっかりよく噛んで食べましょう。
＊この他にもまだ色々な改善方法があります。
その他の要因では、アルコールは適量であればHDLを増やしますが、飲みすぎると中性脂肪が増加します。日本酒なら一合、ビールなら中ビン一本、ワインならグラス二杯程度が適量です。また喫煙も大敵です。喫煙はLDLコレステロールを増やし、血栓ができやすく、動脈硬化や心筋梗塞の直接のきっかけにもなります。当院でも、禁煙外来を行っていますので、これを機会に禁煙してはいかがでしょうか。それから、運動も大切です。特にウォーキングは道具も不必要で、誰にでも取り入れやすい運動です。歩く速さは、やや速足で、サッサと歩くことがポイントです。疲れがたまらないよう、自分のペースで歩くことをお勧めします。1日30分、週3回以上、食後30分〜1時間してから行うのが最も良いとされています。ストレスもコレステロールを増加させてしまうので、無理な食事制限や運動でストレスをためないよう、上手に発散できる趣味などを持ち、よい生活習慣を身につけ、健康な体作りを心がけましょう。
脂質異常症診断基準（空腹時採血）
・高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール値＝ 140mg/dl 以上
・低HDLコレステロール血症
HDLコレステロール値＝ 40ｍg/dl 未満
・高トリグリセリド血症 トリグリセリド値 ＝ 150ｍg/dl 以上
(看護師 芦刈 なお子)
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